2012年 01月 04日
消費税率「段階的引き上げ」の愚 |
政府は、現行の消費税率を、「2014年4月に8%、15年10月に10%」と段階的に引き上げる意向を表明している。
世界の先進諸国を看ても、現在の日本の経済情勢を顧みても、消費税率引き上げそのものは避けられないことは明白である。それは致し方のないところだが、実施には幾つかの条件があるだろう。いわゆる「ムダの削減」は当然必須であるし、片や税収が増えると「不当利得」を得る機会が出来ると密かにほくそ笑んでいる不逞の輩どもに対する監視も不可欠であろう。
それはそれとして、今回の表明に対する最大の疑問は「段階的に引き上げ」ようとすることだ。しかもその時間的間隔がわずかである。まず8%上げて「其れで済むなら終わり」と言うのならまだしも、どのみち10%にするのであれば、初手からそう打ち出せば良いのだ。その理由はただ一つ=「ムダを省くため」である。
消費税率を変更するに当たって、それに対応するための設備・書類等々の改訂に、一体どれほどの費用が掛かることか。
多くのコンピュータ・ソフトは簡単に対応出来るようにはプログラミングされていないだろう。よしんば対応していても、其れを利用している末端ユーザーは、かなりの費用を払ってソフト開発者に修正作業をして貰わなければなるまい(私事で恐縮だが、筆者の使用している会計処理ソフトは自家製であり、税率や年号の変更などは、初期値を修正するだけだからものの5秒もあれば済む)。伝票類の改訂に要する費用に関しては言うまでも無い。そして壮大な紙ゴミの山が出来る。それをたかだか一年半の間に二度もやれというのだ。臨時予算を計上できるお役所は(それも税金だから)痛くも痒くもあるまいが、一般人にとっては法外な負担になることを意識して欲しいものだ。
いずれにせよ「段階的引き上げ」などまったくナンセンス。何事も「選挙対策」が第一と云う政治家達に、思い切った「国家百年の計」をしっかり立ててくれと望むのは、所詮無い物ねだりなのだろうか。
世界の先進諸国を看ても、現在の日本の経済情勢を顧みても、消費税率引き上げそのものは避けられないことは明白である。それは致し方のないところだが、実施には幾つかの条件があるだろう。いわゆる「ムダの削減」は当然必須であるし、片や税収が増えると「不当利得」を得る機会が出来ると密かにほくそ笑んでいる不逞の輩どもに対する監視も不可欠であろう。
それはそれとして、今回の表明に対する最大の疑問は「段階的に引き上げ」ようとすることだ。しかもその時間的間隔がわずかである。まず8%上げて「其れで済むなら終わり」と言うのならまだしも、どのみち10%にするのであれば、初手からそう打ち出せば良いのだ。その理由はただ一つ=「ムダを省くため」である。
消費税率を変更するに当たって、それに対応するための設備・書類等々の改訂に、一体どれほどの費用が掛かることか。
多くのコンピュータ・ソフトは簡単に対応出来るようにはプログラミングされていないだろう。よしんば対応していても、其れを利用している末端ユーザーは、かなりの費用を払ってソフト開発者に修正作業をして貰わなければなるまい(私事で恐縮だが、筆者の使用している会計処理ソフトは自家製であり、税率や年号の変更などは、初期値を修正するだけだからものの5秒もあれば済む)。伝票類の改訂に要する費用に関しては言うまでも無い。そして壮大な紙ゴミの山が出来る。それをたかだか一年半の間に二度もやれというのだ。臨時予算を計上できるお役所は(それも税金だから)痛くも痒くもあるまいが、一般人にとっては法外な負担になることを意識して欲しいものだ。
いずれにせよ「段階的引き上げ」などまったくナンセンス。何事も「選挙対策」が第一と云う政治家達に、思い切った「国家百年の計」をしっかり立ててくれと望むのは、所詮無い物ねだりなのだろうか。
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by drinkingbear
| 2012-01-04 11:39
| コラム