2013年 10月 22日
地球温暖化の事実の一端に触れた |
今年9月、亡妻の「あの Bregenzerwald の山々を見ながら眠りたい」という希望を叶えるため、2年振りに Austria を訪れた。無論、この時期に催されている音楽祭「 Schubertiade 」もお目当てで、今年は Hagen Quartet がベートーヴェン全曲ツィクルスをするのが最大の関心事であった。また今回は珍しく好天続きで、 Uga (Mittagspitze) や Diedamskopf で所期の目的を達することが出来たが、それらについての詳細は後日に譲りたい。【写真は谷を挟んだ Uga 遠望】

この項の主題は、彼地で接した地球温暖化の実証現場である。
旅行の最終行程で、これまで再三挑戦しながら天候に恵まれず果たすことができなかったグロスグロックナー Großglockner に、遂に到達することが出来た。
拠点とした東チロルの Zell am See を出発し、山岳道路 Großglockner Hochalpenstraße を40km 超走って、展望台のある Franz Josef Höhe(標高約2,500m)に着く。ここから Austria 最高峰 3,798m の Großglockner 山腹 3,500m 辺りから 2,100m にかけて横たわるパステルツェ氷河 Pasterze Glacier の壮大な景観に感嘆した。
しかし、そこではまた地球温暖化のもたらす現象の典型的な場面に遭遇することになった。
氷河の長さは20世紀初めには10km を超えていたのが、年に10m 以上も後退を続け、最近では 8km そこそこ。氷の厚さは、1928年には300mもあったのが、今はもう100m位までになったという、信じられないような現実を突きつけられた。
20世紀半ば設けられた氷河観光ケーブルの終点から、いまはさらに300m 以上も急な階段を辿らなければ、現在の氷河先端部のある谷底には行き着けないのだ。

【衰退する氷河の現状は、こちらのサイトから見ることが出来る】
先年、ヒマラヤで氷河の融解によるダムが多く出現したとの報道があったが、それらは今、どんな状態にあるのだろうか。
極地の氷もどんどん減っていると聞くと、極めて近い将来、陸地がどれほど海に侵食されて行くのか、空恐ろしくなる。そしてその流れを、いまや止める手だてもなく、辛うじて速度を緩め得るか否かになっているのだ。

この項の主題は、彼地で接した地球温暖化の実証現場である。
旅行の最終行程で、これまで再三挑戦しながら天候に恵まれず果たすことができなかったグロスグロックナー Großglockner に、遂に到達することが出来た。
拠点とした東チロルの Zell am See を出発し、山岳道路 Großglockner Hochalpenstraße を40km 超走って、展望台のある Franz Josef Höhe(標高約2,500m)に着く。ここから Austria 最高峰 3,798m の Großglockner 山腹 3,500m 辺りから 2,100m にかけて横たわるパステルツェ氷河 Pasterze Glacier の壮大な景観に感嘆した。
しかし、そこではまた地球温暖化のもたらす現象の典型的な場面に遭遇することになった。
氷河の長さは20世紀初めには10km を超えていたのが、年に10m 以上も後退を続け、最近では 8km そこそこ。氷の厚さは、1928年には300mもあったのが、今はもう100m位までになったという、信じられないような現実を突きつけられた。
20世紀半ば設けられた氷河観光ケーブルの終点から、いまはさらに300m 以上も急な階段を辿らなければ、現在の氷河先端部のある谷底には行き着けないのだ。

【衰退する氷河の現状は、こちらのサイトから見ることが出来る】
先年、ヒマラヤで氷河の融解によるダムが多く出現したとの報道があったが、それらは今、どんな状態にあるのだろうか。
極地の氷もどんどん減っていると聞くと、極めて近い将来、陸地がどれほど海に侵食されて行くのか、空恐ろしくなる。そしてその流れを、いまや止める手だてもなく、辛うじて速度を緩め得るか否かになっているのだ。
by drinkingbear
| 2013-10-22 13:18
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